CONCEPT コンセプト ホーム » コンセプト 書く事は祈り そして 目覚めでもあるのです 日本の書が宿してきた精神 日本では、文字を書くという行為は「伝えるため」だけのものではありませんでした。呼吸を整え、姿勢を正し、心を澄ませる—— その一連の所作そのものが“道”として受け継がれてきました。墨の香り、静けさ、一画の間(ま)には、神道の祓い、禅の無心、日本人の“余白”の感性が息づいています。書とは、思考ではなく 心の状態を映す鏡なのです。 一般的な書道体験との決定的な違い 多くの書道体験は、筆遣いや形、技法を習得することを目的としています。しかし神託書記体験は、そのもっと手前の「心の準備」から始まります。 呼吸法、瞑想、内側の声に耳を澄ませる時間——そのうえで動き出す筆は、「上手い/下手」ではなく “それが本物かどうか” に焦点が当たります。 ここは、書く技術を学ぶ場ではなく、“なぜ書くのか” に立ち返る場なのです。 祈りと目覚め 祈りとは、外に願いを投げることではありません。今ここに深く立ち返る“意識の在り方”そのものです。 呼吸と静寂と墨がひとつになったとき、雑念がほどけ、本来の自分が姿を現します。 紙の上に生まれた一文字は、願望でも表現でもなく、魂がすでに知っていた“かたち”。 その気づきこそが「目覚め」です。だからこそ——書くことは祈りであり、目覚めなのです。